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63℃でも増える「火のアメーバ」 生き物の限界記録を更新
公開
NASAが紹介した新種のアメーバ研究から、細胞に核を持つ真核生物がどこまで高温で生きられるのか、宇宙生命研究とのつながりを解説します。
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30秒まとめ
NASAが支援した研究で、アメリカの火山地帯から見つかった新種のアメーバが63℃で分裂して増えられることが分かりました。これは知られている真核生物の増殖温度として最高記録です。
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- NASA(アメリカ航空宇宙局)
- アメリカ政府の宇宙・航空の機関で、宇宙探査、地球観測、宇宙望遠鏡、航空技術などの研究やミッションを進めています。
何があった?
NASAは2026年9月22日、カリフォルニア州のラッセン火山国立公園で見つかった新種Incendiamoeba cascadensisの研究を紹介しました。このアメーバは63℃で分裂して増殖でき、64℃でも動いて餌を探す活動が確認されました。
どこの国?
アメリカ合衆国は北アメリカにあります。
アメリカ西部カリフォルニア州のラッセン火山国立公園にある高温の水から見つかりました。この地域は火山活動に関係する熱い水や地熱環境がある場所です。
なぜ大事?
このアメーバは、人間や植物と同じように細胞の中に核を持つ『真核生物』です。真核生物は高温に弱いと考えられてきましたが、今回の記録は複雑な細胞が耐えられる温度の範囲がこれまで考えられていたより広い可能性を示します。
これからどうなる?
研究者は高温でDNAやたんぱく質を守る仕組みを調べています。別の地熱地帯のデータから近い仲間のDNAも見つかっており、高温に強い真核生物がほかの場所にもいる可能性があります。
日本との関係
日本にも火山や温泉など高温の環境があります。今回と同じアメーバが日本にいると確認されたわけではありませんが、極端な環境に生きる生物を調べる研究は、日本の地熱地域を考えるうえでも身近な科学です。
もう少しくわしく
63℃で増えるアメーバ
おふろのお湯よりずっと熱い63℃。
そんな高温でも分裂して増えるアメーバが見つかりました。
NASAが9月22日に紹介した研究で、アメリカ・カリフォルニア州のラッセン火山国立公園にある熱い水から見つかった新種です。
学名はIncendiamoeba cascadensis。
研究チームは「fire amoeba」、つまり「火のアメーバ」とも呼んでいます。
このアメーバは63℃で分裂して増えることができ、64℃でも動いて餌を探す活動が確認されました。
「真核生物」の最高記録
この発見で大切なのは、ただ「熱に強い生き物がいた」ということだけではありません。
生き物の細胞には、大きく分けると「核を持たないタイプ」と「核を持つタイプ」があります。
細胞の中に核を持つ生き物を真核生物と呼びます。
アメーバのほか、植物、動物、そして人間も真核生物の仲間です。
真核生物の細胞には、核やミトコンドリアなど、いくつもの細かな仕組みがあります。
高い温度では、細胞膜やたんぱく質などが壊れやすくなるため、こうした複雑な細胞は特に高温に弱いと考えられてきました。
これまで知られていた真核生物の増殖温度の上限はおよそ60℃でした。
今回の63℃は、その記録を更新します。
どうやって熱から細胞を守る?
研究チームは、このアメーバの遺伝情報も調べました。
NASAによると、高温になったときにDNAを安定させたり、壊れにくくしたりする働きに関係する遺伝子が見つかっています。
たんぱく質の形を保つための仕組みに関係する遺伝子の働きも、高温で変化していました。
研究者は、こうした仕組みが「なぜこのアメーバは熱い場所で生きられるのか」を理解する手がかりになると考えています。
火星でアメーバが見つかったわけではない
NASAが研究を支援していると聞くと、「宇宙で生命が見つかったの?」と思うかもしれません。
でも、今回見つかったのは地球の生き物です。
火星やほかの惑星でアメーバが発見されたわけではありません。
NASAが注目しているのは、「地球の生き物は、どこまで厳しい環境に耐えられるのか」という問いです。
地球上の生き物の限界を知ると、宇宙のどんな場所なら生命が存在できる可能性があるのかを考える材料になります。
生き物の「限界」はまだ広がるかもしれない
研究チームは、ニュージーランドやアメリカのイエローストーンなど、別の地熱地域で集められたデータの中にも、このアメーバに近い生き物のDNAを見つけています。
つまり、高温に強い似た仲間が世界の別の場所にもいる可能性があります。
「ここより熱い場所では複雑な細胞は生きられない」と思っていた境界が、新しい発見で少し動いた。
今回の研究は、そんな科学のおもしろさを見せてくれるニュースです。
MINI QUIZ
1問だけチャレンジ
今回の『火のアメーバ』研究で分かったことはどれ?
Incendiamoeba cascadensisは63℃で分裂して増殖でき、知られている真核生物の増殖温度の最高記録を更新しました。
情報源
- NASA Science — NASA-Funded Research Finds Complex Life Defying Record Heat(primary)
- Cell — research article on Incendiamoeba cascadensis(primary)
最終確認:
この記事の制作では、AIを編集補助として利用しています。公開前に人が内容を確認しています。