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84個の『とてもやわらかいX線エックスせん』天体てんたい チャンドラが見つけた謎の仲間なかま

NASAのチャンドラX線エックスせん観測かんそく衛星えいせいの過去かこデータから、これまで見落とされやすかった84個の天体てんたいが見つかった研究けんきゅうをやさしく解説かいせつします。

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30秒まとめ

研究けんきゅうチームは、チャンドラX線エックスせん観測かんそく衛星えいせいの公開こうかいデータから、低いエネルギーのX線エックスせんを強く出す84個の天体てんたいを6つの銀河ぎんがで見つけ、新しいグループとして報告ほうこくしました。

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X線エックスせん
人の目には見えない電磁波の一種いっしゅで、目に見える光より波長はちょうが短く、エネルギーが高い光です。
白色はくしょく矮星わいせい
太陽たいようくらいの重さの星が一生いっしょうの終わりに外側そとがわの物質ぶっしつを失ったあとに残る、小さく高密度こうみつどの天体てんたいです。
中性子星ちゅうせいしせい
大きな星が一生いっしょうの終わりに爆発ばくはつしたあとなどに残る、とても小さく密度みつどの高い天体てんたいです。
ブラックホール
重力じゅうりょくがとても強く、ある境界きょうかいの内側うちがわからは光さえ外へ出られない天体てんたいです。
宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう
地球ちきゅうの大気たいきの外から宇宙うちゅうを観測かんそくする望遠鏡ぼうえんきょうです。可視かし光だけでなく、赤外線せきがいせんやX線エックスせんなどを調べるものもあります。

何があった?

研究けんきゅうチームはNASAのチャンドラX線エックスせん観測かんそく衛星えいせいの保存ほぞんデータを調べ、6つの銀河ぎんがから84個の『hypersoft X-ray sources(非常ひじょうに低いエネルギーのX線エックスせんを出す天体てんたい)』を見つけました。研究けんきゅう成果せいかは2026年9月9日にNature Astronomyで発表はっぴょうされました。

どこの国?

アメリカ合衆国は北アメリカにあります。

84個の天体てんたいは、アンドロメダ銀河ぎんがM31、回転かいてん花火はなび銀河ぎんがM101と、4つの楕円だえん銀河ぎんがで見つかりました。星が活発かっぱつに生まれている場所ばしょにも、古い星が多い場所ばしょにも存在そんざいしていました。

なぜ大事?

これらの天体てんたいは、これまでの観測かんそくでは見つけにくい低いエネルギーのX線エックスせんを出しています。正体しょうたいを調べることで、白色はくしょく矮星わいせいやブラックホールなどが相手あいての星から物質ぶっしつを受け取るうけとる仕組みしくみや、銀河ぎんがのガスが電離でんりする理由りゆうを理解りかいする手がかりになる可能性かのうせいがあります。

これからどうなる?

研究けんきゅうチームは、84個すべてが同じ種類しゅるいの天体てんたいだと確定かくていしたわけではありません。白色はくしょく矮星わいせい、ブラックホールなどを含む複数ふくすうの仕組みしくみが混ざっている可能性かのうせいがあり、追加ついか観測かんそくや波長はちょうの異なるデータとの比較ひかくが必要ひつようです。

日本との関係

日本にほんでもX線エックスせんを使った宇宙うちゅう観測かんそくや高エネルギーこうエネルギー天文学てんもんがくの研究けんきゅうが行われています。目に見えない種類しゅるいの光を調べると、普通ふつうの写真しゃしんではわからない高温こうおんのガスや星の活動かつどうを知ることができます。

もう少しくわしく

X線エックスせんにも「高い」「低い」がある

X線エックスせんというと、病院びょういんで体の中を見る検査けんさを思い浮かべるおもいうかべるかもしれません。宇宙うちゅうにもX線エックスせんを出す天体てんたいがたくさんあります。

X線エックスせんにはエネルギーの違いがあり、今回こんかいの研究けんきゅうで注目ちゅうもくされた天体てんたいは、特に低いエネルギーのX線エックスせんを強く出していました。

研究けんきゅうチームはこの特徴とくちょうから、英語えいごで「hypersoft X-ray sources」と呼んでいます。ここでの「soft」は手で触ったやわらかさではなく、X線エックスせんのエネルギーが低いことを表す言葉ことばです。

過去かこのデータをもう一度もういちど調べた

新しい発見はっけんには、新しい望遠鏡ぼうえんきょうが必要ひつようとは限りません。

研究けんきゅうチームはNASAのチャンドラX線エックスせん観測かんそく衛星えいせいがこれまでに集め、公開こうかいしてきた保存ほぞんデータを調べました。

すると、低いエネルギーのX線エックスせん画像がぞうでは見えるのに、より高いエネルギーの画像がぞうでは消えてしまうような点を見つけました。同じ方法ほうほうで6つの銀河ぎんがを調べ、合計ごうけい84個を見つけました。

「昔の観測かんそくデータを、新しい質問しつもんで見直すみなおす」ことでも発見はっけんは起こります。

正体しょうたいはまだ一つに決まっていない

NASAの発表はっぴょうと研究けんきゅう論文ろんぶんでは、候補こうほとして白色はくしょく矮星わいせい、中性子星ちゅうせいしせい、ブラックホールなどが挙げられています。

たとえば、2つの星が互いの近くを回る連星で、一方いっぽうの星から流れた物質ぶっしつが白色はくしょく矮星わいせいやブラックホールのまわりで熱くなり、X線エックスせんを出す仕組みしくみが考えられます。

ただし、84個すべての正体しょうたいが同じだと分かったわけではありません。研究けんきゅうチームは、いくつか違う種類しゅるいの天体てんたいが同じようなX線エックスせんの特徴とくちょうを見せている可能性かのうせいも考えています。

「わからない」は科学かがくのスタート

この研究けんきゅうのおもしろい点は、「正体しょうたいが分かった」という結末けつまつではありません。

研究者けんきゅうしゃは、見つけた特徴とくちょうをもとにいくつかの説明せつめいを考え、その説明せつめいが正しいかを次の観測かんそくで確かめていきます。

さらに、これらの天体てんたいが強い紫外線しがいせんも出しているなら、銀河ぎんがの中のガスから電子でんしをはがす「電離でんり」に関わっている可能性かのうせいもあります。ただし、これも今後こんご確かめる必要ひつようがある考えです。

科学かがくでは、何が分かっていて、何がまだ分からないのかを分けて書くことがとても大切たいせつです。

MINI QUIZ

1問だけチャレンジ

今回こんかいの84個の天体てんたいが以前いぜんは見つかりにくかった主な理由りゆうは?

この記事に出てくる組織

  • NASA(アメリカ航空宇宙局):アメリカ政府の宇宙・航空の機関で、宇宙探査、地球観測、宇宙望遠鏡、航空技術などの研究やミッションを進めています。

情報源

最終確認:

この記事の制作では、AIを編集補助として利用しています。公開前に人が内容を確認しています。