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海王星の向こうに27個の小さな天体 ハッブルとウェッブが『生まれたころの色』を調べる
公開
ハッブル宇宙望遠鏡とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を組み合わせ、海王星より遠くを回る小さな天体を調べた研究をやさしく解説します。
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30秒まとめ
ウェッブの深い観測で、海王星より遠くを回る小さな天体が27個見つかりました。ハッブルの可視光観測も組み合わせると、小さな天体の色は大きな仲間とよく似た関係を保っていました。
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何があった?
NASAは2026年9月8日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測で海王星より外側を回る太陽系外縁天体(TNO)27個を新たに見つけ、ハッブル宇宙望遠鏡との連携観測で色や性質も調べた研究を発表しました。色を詳しく比べた研究では、ウェッブで見つかったTNOのうち13個をハッブルでも確認しています。
どこの国?
アメリカ合衆国は北アメリカ、カナダは北アメリカにあります。
観測対象は海王星より遠い太陽系の外側です。研究チームは同じ空の領域を、ハッブルでは目に見える光、ウェッブでは赤外線でほぼ同時に観測しました。
なぜ大事?
TNOは、太陽系ができたころの小さな『惑星の材料』が多く残っていると考えられています。小さい天体でも大きな仲間と似た色の特徴を保っていたことは、表面が衝突で大きく変わっていない可能性や、できた場所の特徴を今も残している可能性を考える手がかりになります。
これからどうなる?
研究者は、小さなTNOが予想より少なかった理由や、なぜ表面の色の特徴が保たれているのかをさらに調べます。『過去を覚えている』という表現は比喩で、天体に記憶があるという意味ではありません。
日本との関係
日本の研究者も、すばる望遠鏡などを使って太陽系外縁天体の観測や太陽系形成の研究を続けています。遠い小天体の数や色を調べることは、地球を含む惑星がどのようにできたかを考える研究につながります。
もう少しくわしく
海王星より向こうには、小さな天体がたくさんある
太陽系には、地球や木星のような大きな惑星だけでなく、たくさんの小さな天体があります。
海王星より遠くを回る小天体は**太陽系外縁天体(TNO)**と呼ばれます。多くは氷を含み、とても小さく、暗いため、地球から見つけるのは簡単ではありません。
NASAによると、今回調べたTNOの多くは、肉眼で見える天体より1億倍以上暗いものです。
ウェッブが27個の新しいTNOを発見
研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡とジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を、ほぼ同じ時間に同じ空の方向へ向けました。
ハッブルは主に目に見える光を、ウェッブは赤外線を観測します。二つの望遠鏡の得意分野を合わせることで、同じ小天体を違う波長で調べられます。
ウェッブの深い観測から、27個のとても暗いTNOが新たに見つかりました。NASAは、今回観測した最小の天体を直径約5キロメートルと説明しています。
色を詳しく調べた別の研究では、ウェッブで見つかった天体のうち13個をハッブルの画像でも確認し、可視光から赤外線までの色を比べました。
小天体の大きさは、明るさや表面がどれくらい光を反射するかという仮定にも左右されるため、直径の数字には推定が含まれます。
『過去を覚えている』ってどういうこと?
NASAの発表では、小さなTNOの色の特徴が、それぞれの大きな仲間とよく似た関係を保っていました。
研究者は、もっと小さな天体では長い間の衝突によって表面が変わり、大きな天体とは違う色になっている可能性も考えていました。ところが、今回の観測ではそうした大きな変化ははっきり見えませんでした。
そこでNASAの記事は、小さなTNOが**『どうやってできたかを覚えている』**ようだと表現しています。
もちろん、本当に記憶しているわけではありません。色や表面の性質に、太陽系ができたころの特徴が残っているかもしれない、という比喩です。
『冷たい集団』と『熱い集団』
TNOには、太陽系の平面に近いところを比較的丸い軌道で回るグループと、もっと細長く傾いた軌道を持つグループがあります。
研究では、それぞれを力学的に「cold(冷たい)」と「hot(熱い)」と呼んで比べました。ここでの冷たい・熱いは、温度のことではなく軌道の動き方を表す言葉です。
二つのグループは、太陽系の初期には違う場所でできたと考えられています。それでも今回、小さな天体の大きさの分布には似たところが見つかりました。
小さな天体が少なかったのはなぜ?
研究チームは、いくつかの惑星形成モデルから予想したよりも、とても小さなTNOが少ないことも見つけました。
この違いが何を意味するかは、まだ決まっていません。小天体がどのようにでき、どのくらい衝突してきたかについて、モデルを見直す手がかりになる可能性があります。
遠くにある数キロメートルほどの小さな天体を調べることで、太陽系ができたころのしくみを考える材料が増えているのです。
MINI QUIZ
1問だけチャレンジ
ハッブルとウェッブを組み合わせる利点は?
ハッブルは可視光、ウェッブは赤外線に強く、二つの観測を合わせると天体の色や表面の特徴をより詳しく比べられます。
この記事に出てくる組織
- NASA(アメリカ航空宇宙局):アメリカ政府の宇宙・航空の機関で、宇宙探査、地球観測、宇宙望遠鏡、航空技術などの研究やミッションを進めています。
- 国立天文台(NAOJ):日本の天文学を中心に研究・観測を行う研究機関で、すばる望遠鏡などを使った観測や国際共同研究を進めています。
情報源
- NASA Science — Hubble, Webb Find Far-out Solar System Objects ‘Remember’ Past(primary)
- The Astronomical Journal — The Luminosity Function of Ultra-Faint Trans-Neptunian Objects Detected by JWST(primary)
- The Astronomical Journal — Combined JWST and HST Deep Imaging to Characterize the Smallest Known Trans-Neptunian Objects(primary)
- 国立天文台 — 明かされつつある太陽系外縁の構造(primary)
最終確認:
この記事の制作では、AIを編集補助として利用しています。公開前に人が内容を確認しています。