science-space ・ 約4分

星の「風」をつかまえる中性子星ちゅうせいしせい 日本にほんのXRISMが見た宇宙うちゅう

日本にほん主導しゅどうのX線エックスせん天文てんもん衛星えいせいXRISMが、巨大きょだいな星から流れ出したガスが中性子星ちゅうせいしせいへ落ちていく様子ようすを捉えた研究けんきゅうをやさしく解説かいせつします。

大きな青白い星から流れ出した高温のガスが、右側の小さな中性子星へ曲がって流れ込む様子を表した説明イラスト
AIで作成した説明用イラストです。実際の現場写真ではありません。

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30秒まとめ

日本にほん主導しゅどうのXRISMは、巨大きょだいな星から流れ出すながれだす「星の風」が近くの中性子星ちゅうせいしせいへ落ち込みおちこみ、X線エックスせんの強い光を生み出すうみだす様子ようすを詳しく観測かんそくしました。

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中性子星ちゅうせいしせい
大きな星が一生いっしょうの終わりに爆発ばくはつしたあとなどに残る、とても小さく密度みつどの高い天体てんたいです。
X線エックスせん
人の目には見えない電磁波の一種いっしゅで、目に見える光より波長はちょうが短く、エネルギーが高い光です。
NASA(アメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局)
アメリカ政府せいふの宇宙うちゅう・航空こうくうの機関きかんで、宇宙うちゅう探査たんさ、地球ちきゅう観測かんそく、宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう、航空こうくう技術ぎじゅつなどの研究けんきゅうやミッションを進めています。

何があった?

NASAは2026年9月18日、日本にほん主導しゅどうのX線エックスせん天文てんもん衛星えいせいXRISMの観測かんそくから、BP Crucisという連星で、巨大きょだいな星から流れ出した高温こうおんのガスが中性子星ちゅうせいしせいへ向かって落ちる動きを直接ちょくせつ調べられたと発表はっぴょうしました。研究けんきゅう成果せいかはScience Advancesに掲載けいさいされました。

どこの国?

日本にほんは東アジア、アメリカ合衆国は北アメリカにあります。

BP Crucisは、地球ちきゅうから約1万3000光年離れた南十字じゅうじ座の方向ほうこうにあります。太陽たいようの約40倍の質量しつりょうを持つ巨大きょだいな星Wray 977と、とても小さく高密度こうみつどな中性子星ちゅうせいしせいGX 301-2が互いのまわりを回っています。

なぜ大事?

中性子星ちゅうせいしせいのような強い重力じゅうりょくを持つ天体てんたいが、近くの星から物質ぶっしつをどのように受け取るうけとるのかは、X線エックスせんが急に明るくなる仕組みしくみを理解りかいする手がかりになります。XRISMはX線エックスせんの細かな違いを測り、ガスの速さや向きを調べることができます。

これからどうなる?

研究けんきゅうチームは、今回こんかいのデータを使って、ガスが円盤えんばんのように回りながら落ちる場合ばあいと、ほぼ直接ちょくせつ落ちる場合ばあいがどう切り替わるきりかわるのかを詳しく調べます。XRISMは今後こんごも高温こうおんの宇宙うちゅうをX線エックスせんで観測かんそくします。

日本との関係

XRISMはJAXAが主導しゅどうし、NASAやESAなどと協力きょうりょくして運用うんようするX線エックスせん天文てんもん衛星えいせいです。今回こんかい使われたResolveという装置そうちもJAXAとNASAが共同きょうどうで開発かいはつしました。日本にほんの宇宙うちゅう科学かがくが国際こくさい協力きょうりょくの中で新しい観測かんそくを生み出した例です。

もう少しくわしく

星にも「風」がある

地球ちきゅうでは空気くうきが動くと風になります。

宇宙うちゅうの星にも、「恒星こうせい風」と呼ばれる流れがあります。

とても熱い星の表面ひょうめんから、電気を帯びた高温こうおんのガスが宇宙うちゅうへ流れ出しているのです。

日本にほんが主導しゅどうするX線エックスせん天文てんもん衛星えいせいXRISMは、この「星の風」が近くの中性子星ちゅうせいしせいにつかまる様子ようすを詳しく観測かんそくしました。

相手あいては、とても小さく重い星

観測かんそくしたのは「BP Crucis」という二つの星の組です。

一つはWray 977という、とても大きな青い星です。質量は太陽たいようのおよそ40倍あります。

もう一つはGX 301-2という中性子星ちゅうせいしせいです。

中性子星ちゅうせいしせいは、大きな星が一生いっしょうの最後に爆発したあとなどに残る、とても小さく密度みつどの高い天体てんたいです。

GX 301-2は直径がおよそ20キロメートルほどしかありませんが、太陽たいようより重いほどの物質ぶっしつがぎゅっと集まっています。

ガスが時速54万キロで近づく

XRISMは2025年2月、BP Crucisを約16時間じかん観測かんそくしました。

使ったのは「Resolve」という装置です。

X線エックスせんをとても細かく分けて調べることで、鉄などの元素げんそが出す光のずれを測れます。

研究けんきゅうチームはそのずれから、ガスが中性子星ちゅうせいしせいへ向かって時速およそ54万キロメートルで動いていると計算しました。

これは、ガスの速さだけでなく「どちらへ動いているか」まで調べた結果です。

ガスはまっすぐ落ちることもある

研究者けんきゅうしゃは、中性子星ちゅうせいしせいが巨大な星のガスの流れを通るとき、最初はガスが中性子星ちゅうせいしせいのまわりをぐるぐる回る円盤えんばんのような形をつくると考えています。

しかし、流れの中へ深く入ると、その円盤えんばんがくずれ、ガスがより直接ちょくせつ中性子星ちゅうせいしせいへ落ちる時間じかんがあるようです。

ガスが落ちると、とても高温こうおんになり、強いX線エックスせんを出します。

XRISMは、その切り替わりを詳しく調べる手がかりを得ました。

日本にほんから見る「見えない宇宙うちゅう」

人の目で見える光だけでは、宇宙うちゅうのすべてはわかりません。

とても熱いガスや中性子星ちゅうせいしせいの近くでは、X線エックスせんが重要じゅうような手がかりになります。

XRISMはJAXAが主導しゅどうし、NASAやESAなどと協力きょうりょくして宇宙うちゅうを調べています。

見えないX線エックスせんを細かく測ることで、遠い星の近くでガスがどう動いているかまでわかる。今回こんかいの研究けんきゅうは、その力を示した例です。

MINI QUIZ

1問だけチャレンジ

XRISMが今回こんかい詳しく調べたのは何の動き?

この記事に出てくる組織

  • ESA(欧州宇宙機関):ヨーロッパの国々が協力して宇宙開発や科学観測を進める宇宙機関です。人工衛星、探査機、宇宙望遠鏡などの計画を行います。

情報源

最終確認:

この記事の制作では、AIを編集補助として利用しています。公開前に人が内容を確認しています。